林ゆういちの議会報告

林ゆういちの議会報告(平成30年3月議会にて行った一般質問)

1.市民の健康について(質問数:3)

質問1-1

1.市民のメタボリックシンドロームの状況について

答え

 質問事項1. 質問要旨1の「市民のメタボリックシンドロームの状況」についてお答えいたします。
 メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪症候群とも言われ、内蔵肥満に高血圧や高血糖、脂質異常が組み合わさり、心筋梗塞や脳卒中など、動脈硬化が原因で起こしやすいとされる疾患を、招きやすい病態であると言われております。
 また、具体的な診断基準は、胸囲が男性85cm、女性90cm以上の内臓脂肪型肥満に加え、高血糖、高血圧、脂質異常の3つのうち、2つ以上を合わせもった状態とされております。

 ご質問の「市民のメタボリックシンドロームの状況」についてでございますが、本市において把握が可能である八潮市国民健康保険被保険者の特定健康診査の結果から、過去5年間のメタボリックシンドローム該当者の割合と、埼玉県の平均についてそれぞれ実績値で申し上げますと、
 平成24年度は「23.5%」、県平均が「16.3%」
 平成25年度は「21.7%」、県平均が「16.1%」
 平成26年度は「21.2%」、県平均が「16.4%」
 平成27年度は「21.5%」、県平均が「16.7%」
 平成28年度が「21.5%」、県平均が「17.3%」
となっております。
 以上のように、本市の国民健康保険被保険者の結果におきましては、いずれの年も、県平均を上回っており、メタボリックシンドローム該当者の割合は、高い状況となっております。


質問1-2

2.市民のメタボリックシンドロームの課題について

答え

 次に、質問事項1.質問要旨2の「市民のメタボリックシンドロームの課題」についてお答えいたします。
 メタボリックシンドロームは、自覚症状がなく進行するため、心筋梗塞や脳卒中などの疾患を発症してから治療を開始するケースもあり、その場合、長期間に渡る治療が必要な上、後遺症などにより、本人の生活にも影響を及ぼすことがあります。
 そのため、日頃から自分の健康状態を知り、動脈硬化の発症及び重症化を予防することが重要となります。
 しかしながら、先ほども答弁いたしましたとおり、本市国民健康保険被保険者のメタボリックシンドローム該当者の割合は、県内でも高い状況が続いており、本市におけるメタボリックシンドローム対策は、十分とは言えない状況であると認識しております。

 そこで、ご質問の「市民のメタボリックシンドロームの課題」についてでございますが、
 1点目は、「市民の皆様が、特定健康診査などの検診をまず受信し、ご自分の健康状態を知っていただくこと」であると考えております。
 2点目は、「より多くの市民の方に、メタボリックシンドロームを予防、または改善するための日頃の生活習慣について、知識を深めていただくこと」であると考えております。
 3点目は、「生活習慣を改善するきっかけをつくること」であると考えております。


質問1-3

3.今後のメタボリックシンドローム対策について

答え

最後に、質問事項1.質問要旨3「今後のメタボリックシンドローム対策」についてお答えいたします。
 今後のメタボリックシンドローム対策といたしましては、先ほどの課題を踏まえ、次の3点を対策として考えております。
 1点目は、市民が「自分の健康状態を知るための支援をすること」でございます。
 第2次八潮市健康づくり行動計画においても、「自分を知る」ことが基本理念として、位置付けられているところでございますが、メタボリックシンドローム対策においても、自分の健康状態を知ることが何よりの対策であると考えております。
 こうしたことから、現在、国保年金課では、未受診者に対する電話勧奨や受診勧奨通知を発送し、受診勧奨に努めているほか、健康増進課では、平成30年度から、がん検診も含めた検診受診率向上策として、多くの検診の該当年齢となる40歳の方に対して、受診勧奨通知を発送する予定でおります。
 また、以前、林議員からは、市民の方が自分で血圧や体重等の健康状況を記憶する「記録表」についてご提案いただきましたが、そのご提案などを踏まえ、市では従来からあった記録表を、「毎日の健康の記録」として1ヶ月ごとに確認できるようリニューアルし、現在、ホームページからダウンロードをして活用していただけるよう掲載しております。
 また、健診受診時に配布している「健康手帳」につきましても、ホームページからダウンロードをして活用していただけるよう掲載するなどしております。
 今後も、多くの方に健診を受診していただき、ご自分の健康状態を知っていただくため、積極的な受診勧奨に努めてまいりたいと考えております。

 2点目は、「生活習慣の改善につながる健康相談や講座などを実施し、生活習慣の改善などに向けた知識を深めていただくこと」であると考えております。
 国保年金課で実施している「特定保健指導」や、健康増進課での「健康相談会」では、個人の健診結果や生活習慣から、個別に助言・指導などを行っております。
 また、メタボリックシンドロームの予防については、生活習慣病予防講座等の健康教育を実施しているほか、ホームページや広報などで、健康に関する情報を発信し、普及啓発に努めております。
 今後も、メタボリックシンドロームの予防につきましては、一人ひとりの状況に合わせ、生活習慣の改善につながるよう、きめ細やかな助言・指導等に努めるとともに、各種講座の開催やホームページなどによる情報発信について、内容を適宜見直し、遡及効果の高いものになるよう努めてまいりたいと考えております。

 3点目は、「生活習慣を改善するきっかけをつくること」でございます。  メタボリックシンドロームの予防・改善におきましては、生活習慣とともに運動習慣が必要であると考えております。
 本市では、平成29年度まで、埼玉県のモデル事業として「やしお毎日一万歩運動」を実施してまいりましたが、平成30年度から「健康マイレージ事業」を実施したいと考えております。
 この事業は、歩数に応じてポイントが貯まり、そのポイント数に応じて抽選により、県特産品などがもらえるもので、市民の方が楽しみながら取り組めるものとなっております。
 埼玉県では、平成29年度からスタートしたばかりの事業でありますが、他の自治体で同様の事業が実施されている例を見ますと、これまで健康講座などにあまり参加されなかった、働き盛りの方などの参加が見られるなど、これまで以上に幅広い方々が参加することで、運動習慣が定着するとともに、生活習慣や体調管理などへの関心が高まることが期待されております。
 いずれにいたしましても、市では積極的に様々な取組みを進めながら、メタボリックシンドローム対策を進めてまいりたいと考えております。


【林ゆういち総括】
健康維持をして健康寿命を延ばすために是非、食習慣、運動習慣を見直して、ストレス解消法を発見しましょう。

2.市民の自転車の安全な利用について(質問数:4)

質問2-1

1. 八潮市自転車の安全な利用の促進に関する条例(平成28年4月1日施行)について

答え

① 市民への周知状況について
八潮市自転車の安全な利用の促進に関する条例の市民への周知状況につきましては、
 1点目として、広報やしおや市ホームページへの掲載。
 2点目として、啓発用パンフレットを作成し、一般向けを町会自治会へ回覧するとともに、中学校と高校、さらには交通安全対策協議会への配布。また、子ども向けを小学校と保育所への配布。
 3点目として、市役所庁舎に懸垂幕を、歩道橋や駅前自転車駐輪場、さらには中学校に横断幕を掲示。
 4点目として、交通安全運動期間中に実施している、街頭キャンペーンや市民まつりなどのイベントにおいてPRをするなど、様々な機会を通して周知に努めてきたところであります。

② 自転車の事故状況について
 自転車の関係する事故の状況につきましては、平成24年から平成27年までの間、人口1万人あたりの死傷者数が県内市町村の中でワースト1位という状況が続いていたことから、平成28年4月1日に八潮市自転車の安全な利用に関する条例を施行して、自転車の交通事故防止に取り組んできたところであります。その後、平成28年の死傷者数が143人、対前年比マイナス39人でワースト2位、平成29年が133人、対前年比マイナス10人でワースト3位となっており、少しずつではありますが取組の成果が表れている状況であります。


質問2-2

2. 自転車専用レーンの設置について

答え

 自転車レーンにつきましては、道路交通法により車道上の自転車通行部分が指定された専用通行帯のことであり、市内では県道草加八潮三郷線の草加駅東口から八條小橋までの間が整備されているところであります。
 自転車レーンの整備にあたりましては、自転車の通行部分の幅員は原則1.5メートル以上確保することが望ましいとされておりますが、やむを得ず縮小する場合には警察などとの調整が必要となっており、埼玉県が進めている「自転車すいすい55プラン」の中では、1.0から1.5メートルの幅員で整備をしている状況であります。
 今後につきましては、整備にあたって一定以上の幅員を確保する必要があることや、自転車のネットワークを構築するための連続性などの課題がありますことから、埼玉県などの道路管理者や警察と連携しながら、自転車レーンの整備について検討して参りたいと考えております。


質問2-3

3. 公共の駐輪場の利用状況について

答え

 公共の駐輪場につきましては、八潮市自転車駐車場設置及び管理条例に規定されております「木曽根自転車駐車場」、「大瀬自転車駐車場」、「中馬場自転車駐輪場」、「南川崎自転車駐車場」の4箇所があります。
 各自転車駐車場の利用状況につきましては、
 はじめに、東武バスセントラルの車庫の近くにあります「木曽根自転車駐車場」が平日約15台。
 次に、京成バスの操車場の近くにあります「大瀬自転車駐車場」が平日約35台。
 次に、中央交番前交差点の近くにあります「中馬場自転車駐輪場」が平日約65台。
 最後に、潮止小入口交差点の近くにあります「南川崎自転車駐車場」が平日約10台となっております。


質問2-4

4. レンタサイクル事業の実施について

答え

 レンタサイクル事業につきましては、従来、観光地などに設置されました駐輪施設1箇所を拠点に往復利用するのが一般的でありましたが、近年、このシステムを波及させ、借りた自転車を複数のステーションと呼ばれるどの駐輪施設にも返却できるコミュニティサイクルやシェアサイクルが主流となってきております。
 このように、観光地以外の都心のオフィス街や市街地においても、公共交通の補完や地域の活性化など様々な目的で導入されている状況であります。
 今後につきましては、レンタサイクル事業等の需要や駐輪施設の整備、さらには運営主体などの課題もありますことから、関係部署と連携しながら調査研究に努めて参りたいと考えております。


【林ゆういち総括】
健康にもエコロジーにも良い自転車を活用し、安心安全のためにルールを遵守して、事故防止に努めましょう。

3.シルバー人材の活用について(質問数:3)

質問3-1

1.シルバー人材センターの稼働状況について

答え

 八潮市シルバー人材センターは、社会参加や生きがいづくりを希望する、働く意欲のある高齢者を対象に、短期的な就業の機会を、組織的に提供している法人でございます。ご質問のシルバー人材センターの稼働状況についてでございますが、八潮市シルバー人材センターにおける平成27年度と平成28年度の受託事業の実績について申し上げますと、
平成27年度では、会員数は502人で、前年度と比較いたしますと16人の増、就業人員は、延べ69,547人で、前年度と比較いたしますと553人の増、会員の収入となります配分金額は、2億0,916万5,241円で、前年度と比較いたしますと、273万6,220円の減額でございました。
 次に、平成28年度では、会員数は、505人で、前年度と比較いたしますと3人の増、就業人員は、延べ68,616人で、前年度と比較いたしますと、931人の減、配分金額は、2億0,633万4,414円で、前年度と比較いたしますと、283万0,827円の減額となっております。


質問3-2

2.本市のシルバー人材センターの活用の課題について

答え

 本市のシルバー人材の活用の課題についてでございますが、近年、八潮市シルバー人材センターに登録される会員の方は、現役時に事務職についていた方が多く、その能力を発揮できる事務職を希望される方が増加している一方、発注者からは依頼が少なく、会員が希望する仕事と、受注のある仕事に、差が生じていることが大きな課題と考えております。


質問3-3

3.今後のシルバー人材活用について

答え

 市では、高齢者が社会参加、地域貢献を行いながら自らの健康増進、介護予防に取り組むことを目的に、65歳以上の方が介護保険施設等において、ボランティア活動をする「介護支援ボランティア制度」を実施しているところでございます。
 今後、高齢者の増加が見込まれる中で、八潮市シルバー人材センターが果たす役割は、ますます重要となり、また、活力ある高齢者の方が、地域で助け合い、支え合える担い手となるよう、活躍の場について、関係機関及び関係部署と連携を図りながら、調査・検討してまいりたいと考えております。


【林ゆういち総括】
少子高齢時代には、豊富な経験、知識、技術をお持ちのシルバー世代の方々の活躍が益々、期待されます。