林ゆういちの議会報告

林ゆういちの議会報告(平成28年12月議会にて行った一般質問)

1.生活習慣病予防について(質問数:7)

1. 本市の生活習慣病の状況についてお伺いいたします。

質問1-1-1

市民の各種予防検診の状況について

答え

 はじめに、質問事項1.質問要旨1の①の「市民の各種予防検診の状況」についてお答えいたします。
 現在、本市では、健康増進法に基づく健康増進事業として、胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がんの5つのがん検診と、その他の健診として、肝炎ウイルス検診、骨粗しょう症検診、歯周疾患検診、生活保護受給者への健康検査を実施しております。
検診の対象者は、子宮頸がん検診と骨粗しょう症検診は、20歳以上、その他の検診は、40歳以上の方を対象としております。
 また、生活習慣病の予防は、若い頃から取り組むことが重要であることから、20歳から39歳までの市民を対象に「ヘルシーチェック健康検査」を市の独自事業として実施しております。
 なお、特定健康診査等は、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づき各医療保険者に義務付られており、40歳以上の国民健康保険被保険者に対し、「特定健康診査」を、75歳以上の後期高齢者医療制度被保険者に対し「健康診査」をそれぞれ実施しております。

 各種検診の受診状況としましては、平成27年度のがん検診と特定健康診査の受診率について申し上げますと、胃がん検診「4.8%」、肺がん検診は「6.1%」、大腸がん検診は「38.5%」、子宮頸がん検診は「26.3%」、乳がん検診は「27.1%」となっているほか、特定健康診査の受診率は「38.2%」となっており、全ての検診で前年度より上昇しております。


質問1-1-2

生活習慣病に起因する医療費の状況について

答え

 次に、質問要旨1の②「生活習慣病に起因する医療費の状況」について、お答えいたします。
  「生活習慣病」とは、偏った食習慣や運動不足、喫煙などの積み重ねによって引き起こされる、高血圧症、肥満、糖尿病、脂質異常症、心臓病、脳血管疾患、悪性新生物いわゆる「がん」などが含まれる疾病の総称でございます。
 ご質問の生活習慣病に起因する医療費の状況でございますが、埼玉県国民健康保険団体連合会から提供されたデータに基づき、八潮市国民健康保険の状況についてお答えいたします。
 平成27年度の全体の医療費は「約67億923万円」で、そのうち生活習慣病の主な疾病別医療費と全体の医療費に占める割合について申し上げますと、
「がん」が、約8億5,975万円で、割合は12.8%
「糖尿病」が、約4億1,009万円で、割合は6.1%
「高血圧症」が、約3億8,637万円で、割合は5.8%
「慢性腎不全」が、約3億8,237万円で、割合は5.7%
「脳血管疾患」が、約2億 885万円で、割合は3.1%
となっております。


質問1-1-3

生活習慣病予防の広報活動について

答え

 次に、質問要旨1の③「生活習慣病予防の広報活動」について、お答えいたします。
 生活習慣病予防の広報活動といたしましては、生活習慣病予防週間や世界糖尿病デー等といった、全国的な運動に併せ、「広報やしお」に生活習慣病予防の記事を掲載し、市民に広く周知、啓発を行っております。
 また、日頃から生活習慣病予防の正しい知識が得られるよう、保健センターや国保年金課の窓口に、ちらしやパンフレットを据え置き、周知を図っているほか、各種イベントや講座、地域における出前講座等においても、生活習慣病予防の必要性について説明し、周知を図っているところでございます。
 さらに、生活習慣病の予防は、まず自分の健康状態を知ることが大切なことから、より多くの方に特定健康診査などを受けていただくため、「広報やしお」や市のホームページ、840メールをとおして、定期的に案内を掲載するなどの周知を行っております。


質問1-1-4

市民のアルコール摂取量と喫煙率について

答え

 次に、質問要旨1の④の「市民のアルコール摂取量と喫煙率」についてお答えいたします。
 アルコールの摂取量と喫煙率につきましては、平成27年度の特定健康診査受診者の質問票に対する回答について、埼玉県国民健康保険団体連合会がまとめたデータに基づき、八潮市国民健康保険の状況についてお答えいたします。

 まず、アルコール摂取量について、飲酒頻度と飲酒量でお答えいたしますと、
「毎日飲酒する者の割合」は、男女別で
 男性では、県平均「45.6%」に対し、本市は「46.5%」、
 女性では、県平均「11.0%」に対し、本市は「12.7%」
となっており、「毎日飲酒する者の割合」は、男女共に県平均を上回る状況となっております。

「1日の飲酒量」の質問では、2合から3合飲酒する人の割合は、
男性では、県平均「14.9%」に対し、本市は「16.7%」、
女性では、県平均「2.4%」に対し、本市は「4.0%」
となっております。

また、3合以上飲酒する人の割合は、
男性では、県平均「4.0%」に対し、本市は「4.8%」、
女性では、県平均「0.6%」に対し、本市は「1.1%」
となっており、2合以上飲酒する人の割合は、いずれも県平均を上回る状況となっております。

続いて、「喫煙率」についてでございますが、質問票で喫煙していると回答した方は、
 男性では、県平均「25.5%」に対し、本市は「26.6%」、
 女性では、県平均「6.9%」に対し、本市は「10.4%」
となっており、男女共に県平均を上回る状況となっております。


2.今後の生活習慣病予防対策についてお伺いいたします。

質問1-2-1

生活習慣の見直しについて

答え

 次に、質問要旨2の①「生活習慣の見直し」についてお答えいたします。
 生活習慣病を予防するためには、まず日ごろの生活習慣を見直すことが重要であり、そのためには生活習慣病の病態やその予防法について、正しいい知識を得ることが必要であることから、市では「生活習慣病予防講座」や「健診後の健康づくり講座」「健康長寿サポーター養成講座」「健康づくり料理教室」等をとおして、普及啓発を図っているところでございます。
 また、一人ひとりの個別による保健指導としまして、特定健康診査受診者を対象とした特定保健指導、ヘルシーチェック健康診査後の結果説明会、その他、保健師、栄養士による電話や来所による健康相談も随時実施しております。
 これらの事業により、自らの健康は自ら管理するという意識を持ち、生活習慣を見直すきっかけをつくること、併せて個人の状況にあった保健指導を実施することで、生活習慣病予防につながるものと考えております。
 今後は、各種事業へ、より多くの方に参加していただけるよう、内容の充実とともに、より効果的な周知を図ってまいりたいと考えております。


質問1-2-2

予防検診率の向上について

答え

 次に、質問要旨2の②「予防検診率の向上」についてお答えいたします。
 がん健診等の予防検診や、特定健康診査における受診率につきましては、受診率向上を目指して、通知や電話による受診勧奨や、広報活動、イベント等における啓発活動などを行っております。
 具体的な活動を申し上げますと、
がん検診につきましては、女性のがん検診では、子宮頸がん検診は20歳に、乳がん検診は40歳の方に無料クーポン券を送付し、受診の動機付けを行うとともに、罹患率の高い年齢の方へ受診勧奨の通知を送付しております。
 また、胃がん、肺がん検診につきましても、40歳から60歳までの5歳刻みの年齢の方へ、受診勧奨の通知を送付しております。

 そのほか、若い世代向けへのヘルシーチェック健康診査につきましては、840メールでの案内に加え、今年度は市内幼稚園、保育所へのチラシ等の配布を行い周知を図るとともに、お子様連れでの受診もできるよう配慮しております。
 特定健康診査につきましては、
まず「ワンコイン健診」とわかりやすいネーミングを付け、通知やチラシ、啓発品のうちわやポケットティッシュなどにデザインしたほか、通知や電話による勧奨に加え、市民まつりや夜市などの市のイベント等で啓発品の配布等を行うなど、積極的に啓発活動に取り組んでおります。
 本年度は、健康センターと国保年金課の職員が共同して、市のイベント等で啓発活動を行ったところですが、今後も、効果的な啓発活動を実施し、受診率向上に努めてまいりたいと考えております。


質問1-2-3

受動喫煙対策について

答え

 次に、質問要旨2の③「受動喫煙対策」についてお答えいたします。
 喫煙は、肺がんをはじめ、様々な生活習慣病の危険因子になると言われており、喫煙者のみならず、周囲にいる方の受動喫煙も健康に大きな被害を及ぼすといわれております。
 そのため、生活習慣病予防のため、「広報やしお」や市ホームページにおいて、禁煙や受動喫煙に関する用法提供を行っております。また、各種相談の際には、禁煙に関する保健指導と併せて、受動喫煙が及ぼす健康被害について、保健師が助言しております。
 今後も、より効果的な啓発活動となるよう工夫しながら、禁煙対策と併せて受動喫煙対策に取り組んでまいりたいと考えております

以上でございます。


【林ゆういち総括】
生活習慣病予防は、若い頃から取り組むが重要です。
日常生活を見直し、積極的に各種健康検診を受診することを心掛けていきましょう。

2.八潮市小中一貫教育について(質問数:6)

1. 八潮市小中一貫教育についてお伺いいたします。

質問2-1-1

過去10年間の『学力向上』の成果と課題について

答え

 本市の小中一貫教育の取組は、平成18年度に、内閣府より「八潮市小中一貫教育特区」の認定を受けて依頼、昨年度でちょうど10年目を迎えました。
『学力の向上』につきましては、基礎的基本的な学習内容の習得状況を検証する「教育に関する3つの達成目標」では、結果報告の最終年度である平成25年度に、国語の「読む・書く」においては、小学校は県平均を1.4ポイント、中学校は県平均を0.3ポイント上回る成果を上げております。算数・数学の「計算」においては、小学校は県平均を1.1ポイント、中学校は県平均を2.1ポイント上回る成果を上げております。こうした結果を受け、教育委員会といたしましては、児童生徒の基礎学力の向上に一定の成果が見られてと捉えております。
 課題といたしましては、国及び県の学力・学習状況調査からは、小学校数校で国及び県の平均を上回る成果を上げている学校があるものの、市全体としましては、国や県の平均に及ばない状況でございます。


質問2-1-2

過去10年間の『豊かな心の育成』の成果と課題について

答え

 『豊かな心の育成』につきましては、平成18年度当初は不登校生徒の発生率は、県の約2.3倍を超えるなど、非行問題行動とともに大きな課題となっておりました。
 こうした中、不登校児童生徒につきましては、平成27年度には県の発生率とほぼ同じになるまで減少しております。
 課題といたしましては、不登校や非行問題の解消に向けて、今後も道徳教育等の充実を図り、児童生徒の心の豊かさを一層育成していくことでございます。


質問2-1-3

過去10年間の『体力向上』の成果と課題について

答え

 『体力の向上』につきましては、平成27年度の新体力テスト結果において、小学校は全体の73.6%の項目で県平均を上回る成果を上げておりますが、中学校では26.7%に留まっております。
 こうした中、八條北小学校では平成26年度・平成27年度の2年間にわたり、県の体力向上優良校として表彰されました。また、市内の中学校の運動部活動からは、陸上部やハンドボール部が全国大会へ出場することもございました。
 課題といたしましては、新体力テストの結果において、特に中学校が低迷しており、体力の面でも小・中学校の円滑なつながりを実現していくことでございます。
 今後の本市の小中一貫教育は、これまでの取組を踏まえ、一人一人の児童生徒に、将来に向けて夢と希望をもたせる取組を一層推進してまいります。


2.今後の八潮市小中一貫教育についてお伺いいたします。

質問2-2-1

『学力向上』の具体策について

答え

 『学力向上』の具体策につきましては、児童生徒の思考力・判断力・表現力の育成が喫緊の課題となっていることから、児童生徒自身がじっくり考えたり、周りの友だちと意見を交換し考えを深めたりする時間を十分に確保する授業を展開してまいります。今年度は、児童生徒の思考力・判断力・表現力を高める授業展開案である「八潮スタンダード」を、全校で試行的に活用を始めております。本年11月22日に開催いたしました八幡中学校ブロック小中一貫教育研究発表会では、「八潮スタンダード」を活用した授業を3校で公開したところでございます。来年度は、「八潮スタンダード」を全校で全面的に活用し、一層の授業改善に努め、児童生徒の学力向上を図ってまいります。


質問2-2-2

『豊かな心の育成』の具体策について

答え

 『豊かな心の育成』の具体策につきましては、これまで、各中学校区域のブロックでは、交流活動を推進し、円滑な小・中のつながりによる不登校児童生徒や非行問題行動の一層の減少を目指して、授業を中核にし、児童生徒一人一人に、心の豊かさを涵養する取組を展開してまいりました。さらに、今年度から、市内の全学級において、「八潮市みんなでいじめをなくすための条例」、通称 “いじめゼロ条例” を基にした授業実践を行っております。今後も、これらの取組を一層充実させ、推進してまいります。


質問2-2-3

『体力向上』の具体策について

答え

 『体力向上』の具体策につきましては、今年度、これまで「けいかく・まなび・こころ・しえん」の4部門構成であった小中一貫教育推進検討部会に、「まなび・体力部会」を新設し、小・中学校が一体となって児童生徒の体力向上を図る体制を整えたところでございます。
今後は、「まなび・体力部会」の中核として、新体力テストの取組の強化、体育授業の充実等を通して、児童生徒の体力向上を図ってまいります。

 教育委員会では、平成29年度2月24日(金)には、八潮メセナホールにて、今年度の小中一貫教育の成果と課題について、様々な報告をさせていただく予定でございます。これまでの小中一貫教育の取組の成果は、各校の教職員の努力はもとより、保護者・地域の皆様や多くの学校関係者の皆様に支えていただいた結果であると考えております。
今後も、多くの皆様のご理解とご支援をいただきながら、本市の小中一貫教育の一層の充実に努めてまいります。


【林ゆういち総括】
八潮市の小中一貫教育も10年の節目を迎え、より道徳教育を中心とする
『豊かな心の育成』や『体力向上』にも力を入れていく必要があると思います。

3.大型車輌の路上駐車について(質問数:2)

1.駅周辺及び区画整理地内の大型車輌の路上駐車の現状についてお伺いいたします。

質問3-1

駅周辺及び区画整理地内の大型車輌の路上駐車の現状について

答え

 八潮駅を中心としました八潮南部地区の土地区画整理事業が進み、都市計画道路垳三郷線、八潮三郷東西線が整備されるとともに、埼玉県による新中川橋の建設や首都高速道路より東側の県道草加三郷線の整備によって、車の交通量が増えるとともに、流れも大きく変わってきております。
 このような中、ご質問の駅周辺及び区画整理地内の大型車輌の路上駐車の現状につきましては、片側2車線の都市計画道路などの沿線にあたる事業所などに入庫する大型車輌が路上で待機をしたり、路側帯に大型車輌を止めて車内で運転手が休憩をしたり食事をしたりしている状況が見受けられるところであります。


2.大型車輌の路上駐車対策についてお伺いいたします。

質問3-2

大型車輌の路上駐車対策について

答え

 道路上に駐車する行為は、他の通行の妨げになるとともに、交通事故を招く恐れがあることから、市では、注意喚起の看板を設置したり、駐車している車輌の事業者が判明した場合には、その事業者に対し注意をしているところでございます。
 また、駐車禁止の規制がかかっている道路につきましては、警察に連絡し指導、取締りをお願いしているところであります。
 なお、道路交通法第2条第1項第18号に、駐車とは「車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること(貨物の積卸しのための停止で五分を超えない時間内のもの及び人の乗降のための停止を除く。)、又は車両等が停止し、かつ、当該車両等の運転をする者(以下「運転者」という。)がその車両等を離れて直ちに運転することができない状態にあることをいう。」と規定されており、警察によりますと一般的に運転者が乗っていて直ちに運転ができる状態にある場合には、取締りではなく移動を促すなどの指導を行っているとのことであります。


【林ゆういち総括】
駅前の大型車輌の路上駐車対策は、重大な交通事故を招く前に早急な対策を講じる必要があります。
これからも、注視していきたいと思います。